クリティカルチェーン本
CD‐ROM付 目標を突破する 実践プロジェクトマネジメントは、これまで出たクリティカルチェーン関連の本の中では白眉です。
これまでの本は、クリティカルチェーンのエッセンスの部分、各タスクを半分にしてバッファに集約せよ、というところの解説が主なのですが、
この本では、クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント、つまりCCPMを扱っていて、タイトルにあるとおり、かなり「実践」的な内容です。
内容は平易でスラスラ読めますし、気軽に読み飛ばすこともできます。
CCPMでは、あらかじめ決めた納期内にプロジェクトを収めることを理論的に管理することができます。
これで、遅れないことは実現できますが、
納期をいかに縮めるか?については、各業種それぞれのノウハウが必要になります。
そういう意味で、CCPMはけして万能の魔法の杖ではなく、
サポート魔法みたいなもので、
業務ごとの攻撃魔法はそれぞれ学習して身に付けていかなくてはいけません。
これを勘違いして、クリティカルチェーン本のアオリによくあるように、50%短縮!みたいなノリになってしまうとうまくいきません。
最終的には、各タスクのバーの長さをいかに短くするか、
ミス無く実行して手戻りが出なくするか、
は、実行者のスキルにかかってくるわけで、
プロマネはPMのスキルを磨く、
担当者は業務のスキルを磨く、
この両方がないとうまくいかない、と思います。
なので、関係者全員がCCPMを勉強したからといって劇的に改善するわけではなく、
それぞれの立場でそれぞれの学習すべき内容があるはず、です。